毎年10月18日は「世界メノポーズデー(World Menopause Day)」です。
「メノポーズ」とは、「閉経」や「更年期」を指す言葉。
閉経に向けて、女性ホルモンの分泌が減少していく、40代後半から50代前半くらいまでのおよそ10年間が更年期と呼ばれます。
日本ではまだネガティブな印象の残る「更年期」という言葉。
しかし更年期は本来、誰にでも訪れる自然なライフステージのひとつ。
更年期についての理解促進や健康増進を目的として、メノポーズデーは制定されました。
「イライラ」「ホットフラッシュ」「不眠」──多くの人が感じている“ゆらぎ”とは?
SIMPLISSEが独自に実施したアンケートでは、更年期の悩みとしてこんな症状があがりました。
・疲れやすい 49.3%
・肩こり 41.7%
・ホットフラッシュ 40.3%
・イライラしやすい 35.4%
・不眠・眠りが浅い 34.7%
・むくみ 31.3%
・気分が沈む 29.9%
・薄毛・抜け毛 22.2%
(2023年2月実施 SIMPLISSE独自アンケート n=144)
ホットフラッシュといった代表的な症状よりも、実は「疲れやすさ」や「肩こり」などの、身近な不調が多いことがわかります。
さらに、6割の方が「症状のためにいつも通りの生活ができなかった」と回答。
7割が「以前よりもネガティブな感情が増えた」と感じていることもわかりました。
「なんとなく気分が沈む」「眠れない」「やる気が出ない」──。
そんな変化を感じても、周囲に理解されにくく、「自分の気のせいかな」と思ってしまう方も多いかもしれません。
けれどそれは、決して“気のせい”ではありません。
更年期──からだの中で起きること
更年期に起きる変化の大きな要因は、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量が大きく変化すること。
エストロゲンは、血流・自律神経・骨密度・肌や粘膜のうるおいなど、全身に関わるホルモンです。
女性ホルモンは脳の指令により周期的に分泌量が変化し、そのバランスが生理のサイクルを作り出しています。
ところが卵巣の機能がゆるやかに低下していくと、脳が指令を出しても思うように応えることができなくなります。
分泌量が足りなければ、脳は「もっと出して」と指令を送り続けることに。
そしてホルモンバランスの乱れが続くことで、体温調節や気分、睡眠、代謝などの自律神経への影響があらわれやすくなります。
自律神経のアンバランスは、まるで“体のリズムが合わない日々”のよう。
暑くもないのに汗が出たり、動悸や息切れがしたり、あるいは気持ちがふと沈んだり。
目に見えないからこそ、本人にも周囲にも理解されづらいのが現実です。
そんなとき、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
けれど、からだの中で起きていることを知っていれば、「ホルモンの変化のせい」と受け止められるようになるでしょう。
それだけでも、少し気持ちが楽になることもあるはず。
我慢しないで、頼る、整える、ゆるめる
更年期は、決して“我慢してやり過ごす時期”ではありません。
生活習慣を整える、婦人科で相談する、栄養の力を借りる——
どんな方法でも、「自分を大切にする選択」であることに変わりはありません。
たとえば、ビタミンA(β-カロテン)やビタミンE、亜鉛など、
粘膜やホルモンバランスに関わる栄養素を意識的に摂ることもひとつのサポートになります。
質の良い睡眠や軽い運動など、自律神経をやさしく整える日常の工夫も効果的です。
変化の先にある、私らしさへ
更年期は、「終わり」ではなく、「これからをどう生きるか」を見つめる節目の時間。
ホルモンの波が落ち着いた後には、
心もからだも、より自分らしく軽やかに過ごせる日々が待っています。
ゆらぐ日々も、あなたのからだが頑張っている証。
だからこそ、焦らず、比べず、
“変化の時期を生きる自分”を、やさしく受け入れてあげてください。
心地よくバランスの整った心とカラダで、大人の毎日をもっと楽しめるように。
そしてこの先の人生を、もっと自由に、もっと自分らしく。
SIMPLISSEは、そんな一人ひとりの変化に寄り添いながら、
女性が年齢を重ねることを誇らしく思える未来を応援しています。