4月になると、職場が変わったり、家族が新たな環境に身をおいたり。
慣れないライフスタイルでせわしなく過ごしていると、つい朝食を抜いてしまうことがあります。
新生活でなくても、身支度を整えるのに慌ただしい朝は、朝食をゆっくり味わう時間をとれないことも。
農林水産省が2020年に公表したデータでは、20〜39歳女性のおよそ30.7%が「朝食を毎日は食べていない」と回答しました。
つまり、3人に1人は朝食を習慣にできていないということです。
「朝食を抜けば痩せられるだろう」
と思う方もいるかもしれません。ですが朝食を抜くと、かえって太りやすくなるので要注意。
朝食を抜くと前日の夕食から昼食まで何も食べないことになります。
食事の間隔が空きすぎると、体は次の食べ物でよりエネルギーを取り込もうとするのです。
また、朝食抜きでごはんやパン、麺類など炭水化物(糖質)の多い昼食を食べると、食後の血糖値は一気に上昇。脂肪を蓄える性質のインスリンが必要以上に分泌されます。
糖を脂肪として溜め込みモードになるため、太りやすくなる結果に。
だから、体型をキープするにも、朝食をしっかり食べることが大切なのです。
元気を保つために体にとって特に重要なのが次の栄養素。
・炭水化物
・タンパク質
・脂質
・ビタミン
・ミネラル
5つまとめて「五大栄養素」とも呼ばれています。
どんな朝食にすべきか迷ったら、この中でも不足しがちなビタミン・ミネラルを積極的に摂るのがおすすめです。
ビタミンとミネラルは、ほかの栄養素のはたらきを引き出し、体の機能を保つはたらきをしています。いずれも体内ではほとんどつくられないため、食事で十分に確保することが大切。
ビタミンは、炭水化物やタンパク質などがスムーズに使われるために必要な栄養素です。
不足すると、疲労や集中力の欠如、免疫力の低下、肌荒れなどの不調につながります。
朝食では野菜や果物、豆類などをバランスよくしっかり摂りたいものです。
ミネラルは神経や体のはたらきになくてはならない栄養素。さらに、血液や骨など体の構成成分にもなっています。
カルシウムや鉄、亜鉛といった栄養素もミネラルのうちの1つです。
肉類、乳製品、海藻などを積極的に摂りましょう。
これからだんだんと汗ばむ機会が増えていくでしょう。
ビタミン・ミネラルは汗で流れ出ることもあるため、朝食でぜひ補っておきたいところです。
パン派なら全粒粉、ご飯派なら玄米に主食を置き換えるのもおすすめです。
五大栄養素のなかでも糖質(炭水化物)は、摂りすぎになりやすい栄養素。
過多となった糖質は、体に蓄えられて脂肪のもとになっていきます。
だからといって、摂取を控えすぎるのも考えもの。
朝に適度な糖質を摂ることで、ランチ後の血糖値の急上昇を防げるからです。
血糖値が安定すると、空腹や脂肪の抱え込みを抑えられるうれしい効果も。
朝食は「抜く」より「食べる」で、糖質を口に入れておきましょう。
とはいえ、
「朝から炭水化物を食べるのは重い」
「時間が限られる朝は簡単に食事を済ませたい」
こう感じて、つい朝食を抜いてしまう…。
そんなときは、発酵ドリンクを使った手軽な栄養摂取がおすすめです。
発酵ドリンクとは、野菜や果物をふんだんに用いて、酵母・酵素のはたらきで熟成させたもの。
ビタミンやミネラルなどの栄養のほか、エネルギーとなる適度な糖質も補えます。
固形の食事ではないので消化・吸収しやすく「朝から食べる元気がない」という方にもぴったりです。
また、発酵によって生まれた物質は、善玉菌のエサとなって腸内環境の改善に役立ちます。
ポイントは、朝から昼にかけて何度かに分け、時間をかけて飲むこと。
そうすることで血糖値を一定に保つことができ、食欲の暴走も防げます。
ヨーグルトにかけたり、牛乳で割ったりと、毎日違うアレンジを試してみるのも楽しいでしょう。
朝食を抜くと「お昼前、手は動かせているけど実は頭はボンヤリ……」なんて状況になりがち。
忙しいときでもイキイキと過ごすには、朝から栄養を摂って脳や体を目覚めさせることが肝心です。
「たかが朝食」と思うかもしれませんが「されど朝食」。
・体温を上昇させ体を目覚めさせる
・体内時計が整う
・昼食後のだるさや眠気を防げる
・太りにくくなる
・生活習慣病を予防できる
・気分が前向きになる
このように、朝食のメリットはたくさんあります。
発酵ドリンクなども活用して、朝の栄養補給をぜひ習慣にしましょう。