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蒸し暑い夏の夜、寝苦しさで何度も目が覚めてしまうことはありませんか？
暑さと湿度に悩まされながら、なかなか眠りにつけず、翌朝に疲れが残ってしまう…そんな経験をされている方も多いのではないでしょうか。
質の良い睡眠は、私たちの健康を保つために欠かせないものです。
睡眠中には、体内で成長ホルモンが分泌され、細胞の成長や修復・再生を促し、体の疲れを回復させています。
また、睡眠はストレスの軽減や心のリフレッシュに役立ち、精神的な安定を保つためにも重要です。
なんとなく気分が上がらない、やる気が起きないと感じる場合、実は睡眠不足が原因となっていることも。
猛烈な暑さが続く中、夜間も気温が下がらない毎日。
夜中の最低気温が25度以上を超える「熱帯夜」に加えて、夏の夜は湿度も高いのが特徴です。
私たちの体は、就寝時には深部体温を下げて眠る準備をします。
ですが、高温多湿な環境では、寝具が蒸れるなどの不快感に加えて、汗が蒸発しにくいもの。
深部体温がスムーズに下がりにくいため、入眠が難しく、
眠りが浅くなって夜中に何度も目が覚めることも。
結果として疲れが取れにくくなります。
睡眠の質は、私たちの日中のパフォーマンスや気分に直接影響を与えます。
しっかりと眠ることで、体だけでなく心の健康も保たれ、毎日を元気に過ごすことができるでしょう。
睡眠時の状態は、浅い眠りの「レム睡眠」と、深い「ノンレム睡眠」に分けられます。
「レム睡眠」は、その日の記憶を整理する役割、「ノンレム睡眠」は、脳や肉体の疲労を回復する役割を担っています。
就寝中に90分程度の間隔で切り替わりながら、体や脳をリフレッシュさせてくれるのです。
ですが、寝苦しさが原因で夜中に何度も目が覚めてしまうと、そのサイクルが乱れ、質の悪い睡眠になってしまいます。
では、どうすれば暑い夏の夜でも質の良い睡眠を取る事ができるのでしょうか？
まず、基本はエアコンを活用して快適な室温を保つこと。
合わせてもう一つ、湿度を調節することも重要です。
入眠直後は汗をかきやすく、その状態で室温だけを下げてしまうと、体も冷やし過ぎてしまい、寝つきが悪くなるなど、かえって逆効果に。
湿度を調節することで体感温度を下げ、入眠直後の汗をしっかり蒸発させて眠りやすい環境をつくります。
一晩中エアコンを利用するなら、室内温度を28℃位に設定し、除湿モードにすると良いでしょう。
エアコンを使う際には、タイマーをセットせず、朝まで快適な温度と湿度を保つことが重要です。
ただ、エアコンの冷気が苦手な方も多いかもしれません。
その場合は、扇風機やサーキュレーターを使って部屋の空気を循環させるのが効果的。
適切に配置し、風が直接体に当たらないようにすることで、冷気を感じずに快適な温度を保てるでしょう。
また、肌触りの良い長袖のパジャマを着用することで、肌寒さを防ぎ、汗を衣類が吸収してくれるため、体温調節がしやすくなります。
加えて、枕カバーやベッドシーツを接触冷感素材にする工夫も寝苦しさの解消に有効です。
次に、就寝前の習慣を見直すことも大切です。
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインには覚醒作用があり、睡眠を妨げることがあります。
また、スマートフォンやパソコンから発されるブルーライトは脳を覚醒させ、「睡眠ホルモン」とも言われるメラトニンの分泌を妨げます。
寝つけずにベッドでスマートフォンを眺める行為は、睡眠をさらに遠ざけてしまいます。
カフェイン入りの飲料や画面を見る行為は、少なくとも睡眠の2時間前から控えるのが望ましいでしょう。
睡眠の質を上げるためには、栄養素の力に頼るのもおすすめです。
メラトニンなど、睡眠を促進するホルモンの生成を助けるのはビタミンB6。
神経の興奮を抑えリラックス効果をもたらすマグネシウム、脳の興奮を抑えリラックスを促進するGABAなど、睡眠に良い影響を与える栄養素が多く存在します。
睡眠の質の低下を感じたら、食事やサプリメントでこれらの栄養素を摂取することを検討してみてください。
サプリメントは、カプセル状やタブレット状だけでなく、ドリンクタイプなど手軽に取り入れられる商品も登場しています。
夏は、体調管理が難しい季節。
慢性的な睡眠不足は、免疫力の低下や疲労感を招くだけでなく、熱中症のリスクも高めます。
温度と湿度の調節や、就寝前の習慣、そして時に栄養の力を借りながら快適な睡眠を確保して、健やかな毎日を送りましょう。
