「なんだか寝つき・目覚めが悪い」
「夜中に何度も目が覚める」
「朝なかなか起きられない」
このような睡眠の悩みをかかえていませんか?
特に、更年期の女性はその約半数が不眠になるといわれています。
うまく眠れない日が続くと、日中の集中力が下がったり、疲れがとれずに気分がドンヨリしてしまったり。
睡眠の乱れが解消できると、免疫力アップやストレス緩和の効果で、心身のコンディションも整います。
「そのうち自然と眠れるようになるだろう」と悩みを軽視せず、対策を始めましょう。
もし最近になって眠れない・目覚めが悪いと感じているなら「冬であること」が影響しているかも。
私たちの眠気を誘うのは「メラトニン」というホルモン。
メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、目から太陽光を取り入れることで作られます。
そして、14〜16時間後に分泌されるよう予約されるのです。
例えば、朝7時に朝日を浴びると、21〜23時に眠気が訪れます。
つまり、よく眠るには、朝のうちにしっかりと太陽を浴びることが重要です。
ところが、冬は日照時間が短く、ただでさえ太陽の光を十分に浴びられない季節。
しかも、布団の温もりから離れるのが辛く、つい起きるのが億劫になりがちです。
朝に太陽光を浴びられないことで、夜のメラトニン分泌のタイミングも遅くなり、眠気を感じる時間も後ろへ。
では、冬でも寝つき・目覚めを安定させるにはどうすれば良いのでしょうか?
睡眠を改善するポイントは、まず太陽光をしっかり浴びること。
加えて、寝る前の生活習慣に気を配ることが大切です。
体内時計の乱れを予防するために、すぐに取り組めることを紹介します。
■カフェインの摂取を控える
緑茶やコーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
コロラド大学の研究でも、カフェインにより体内時計が遅れてしまうことが明らかになりました。
寝る前にカフェインを摂ると就寝時間が遅くなり、朝の目覚めを妨げる可能性があるのです。
また、カフェインには利尿作用もあります。
夜中にお手洗いに行きたくなり、睡眠が妨げられることもあるでしょう。
寝る3時間前あたりからコーヒーなどは控え、体を睡眠モードにすることが理想です。
■強い光を浴びないようにする
就寝前は部屋の明るさを抑えるようにしましょう。
強い光はメラトニン分泌の妨げになります。
真っ暗な空間を好まない方なら、間接照明で柔らかな光を作るのもおすすめ。
■スマホなどの使用を控える
スマホやタブレットの液晶からは、ブルーライトが発せられています。
ブルーライトは、日中の日差しにも含まれる光。
寝る直前のブルーライトもメラトニン分泌の妨げに。
体が「今は日中なんだ」と勘違いして、目が冴えてしまうことがあります。
動画を見たりと夢中になると、寝るタイミングを逃して夜更かししがち。
誘惑に打ち勝つには、スマホをベッドに持ち込まないことがベターです。
代わりに読書などでゆったりする時間を作り、脳の興奮を抑えましょう。
健やかな眠りを助けるには、栄養素を頼るのもおすすめ。
摂取したいのは次の2つの植物性アミノ酸です。
■GABA(ギャバ)
GABAは、豆類などに含まれる栄養素。
心拍や呼吸を落ち着かせ、体温を下げて「副交感神経」が優位になるように働きかけます。
体温が下がると眠くなるため、副交感神経は睡眠にとって重要な存在です。
GABAが多く含まれる食材は、トマトやパプリカなど。
たとえばトマトなら中玉の半分ほどが摂取量の目安です。
■L-テアニン
玉露や抹茶に多く含まれる、緑茶由来の栄養素です。
リラックス効果やストレスへの対抗力の高さが魅力。
覚醒系の神経伝達物質を抑え込み、深い睡眠へと導きます。
さらにL-テアニンの摂取後は脳のアルファ波が増加。
アルファ波はリラックス時に発生する脳波です。
心身をゆったりと落ち着かせるもので、睡眠の質を高めます。
ただ、L-テアニンが含まれる緑茶には、カフェインも入っています。
緑茶から摂取する場合は飲む時間にも気を配ってみてください。
夜遅い時間ではなく、夕方までにはティータイムを済ませておくことがポイントです。
これら2つの栄養素を摂るには、サプリメントの活用を。
生活習慣がなかなか変えられない時も、サプリで眠りをサポートできると心強いでしょう。
質の良い睡眠をとれると、ダイエットや美容に関するホルモンの分泌にもつながります。
朝は太陽の光を浴びて気持ちの良い寝起きを迎えるように。
夜はカフェイン・強い光・ブルーライトを避けて。
栄養の力を借りながら睡眠の質を高め、気持ちの良い寝つき・目覚めを目指しましょう。